読解 Particular Ex
クリエイターが制作したエフェクト作例を解説したTrapcode Particular書籍の実践編
クリエイターが制作したエフェクト作例を解説したTrapcode Particular書籍の実践編
Trapcode Particularは、Red Giant社によりリリースされている3Dパーティクルプラグインです。また、Trapcodeシリーズのプラグインのうち、恐らく最も有名な代表的プラグインです。
『パーティクル』『パーティクルエフェクト』は様々な表現における最小単位のオブジェクトとして扱われることが多く、分かり易い表現であれば塵のような、それ自体が細かい物質の群体であるものや、炎や水のような自然物、密度高く繋げることで線を描くようなことも可能です。パーティクルとして出力する『種』を大量に複製する点から、物体配置のアシストとして使用することもでき、扱い方次第で何でもできるため、多くのソフトウェア(立体的な表現を行なうので、3DCGソフトウェアが多い気もします)に取り入れられています。
本誌ではめでたくバージョン4.0を迎えたParticularの全機能解説を行なった前作『読解 Particular』に盛り込めなかった、より実用的な内容に寄り添った作例・解説誌となります。適宜機能の挙動については触れますが、パラメータ解説が主題ではありませんので、予めご了承ください。以降は『何を作る』『何がしたい』『何かが起きた!大変!』といった様々なシチュエーションに合わせた内容を掘り下げつつ進行していきます。逆引き的に活用していただきつつ、もし何か新たな気付きを提供することができておりましたら嬉しい限りです。これらを通じて、本誌が少しでも皆様の良きパーティクルライフの手助けとなりましたら幸いです。
Chapter 01 Particularの基本機能で、 手軽に、それなりの画を作ろう! (author: 12s)
今回は Particularの基本機能を使った表現を2つ、簡単にご紹介します。私自身も自主制作や業務で時折使用している手法です。After Effectsは CC2019、Particularはバージョン4.1.4を使用。とはいえ基本的な機能しか使っていない為、下位バージョンでも十分に再現できるかと思います。
Chapter 02 2つの作例から探るParticularでの球体表現 (author: サプライズ栄作)
Particularは、仕事をする上で必須と言っても過言ではないプラグインです。
私自身、ゲームエフェクト、遊技機、アニメ、VFX、モーショングラフィックスなど様々な仕事で助けられました。
今回Particularについて執筆する機会を頂きましたが、「書くことが難しいな…」と考えました。それだけParticularは多くの方が所持し、散々使 われてきたプラグインなだけに、情報も数多く存在します。それらの情報をなぞるだけに留まるのではないか?と不安に思ったからです。そんな中、なにか面白い表現はないかと思い、Particularに触れ、模索した結果が今回の作例になります。この作例で少しでも皆様の作品のヒントになれば幸いです。
Chapter 03 Particularで作る絵画調の水 (author: 朝倉すぐる)
「こういうんじゃない水も作ってみたい」
〈Particular〉で水を作るとなると、次のようなものを多く見かけるかと思います。
リアル系
どちらかというと「リアル」な方向性のもの。(勿論ここで言う「リアル」は3DCGで言うところの「フォトリアル」といった意味ではありません。)
カートゥーン系
陰影をあまり付けず、ベタ塗りで表現した方向性のもの。
これらはこれらで非常に良く使える表現ではあるのですが、「もっと違ったテイストの水も作ってみたい」と思い立ち、この機会をお借りして挑戦してみました。そうして出来上がったのがこちらです。瓶から水の気泡がぷくぷくと溢れ出ている10秒程の映像を作ってみました。
Chapter 04 Particularで何かしたい (author: Silve)
ここでは『Particularの機能は分かったけど実際のところどういうシチュエーションで活きるの?』という部分を補足するため、可能な限り思いつく作例をひたすら挙げていきます。
それは手癖かも知れないですし、実はちょっとした拘りのある表現かも知れないですし、記憶を辿ればどこかの作例で見たようなものかも知れませんが、恐らく何かの役には立つのではないかと思います。逆引き的に『こういう風に使うのか!』と思いだしたときに活用してもらえると嬉しい項目です。ちなみに要点を押さえつつ概ね我流で進行していくため、適度にアレンジしていただいても成立します。難しいことは考えず、『なんとなく』で伝わるラインで進めていきます。