もう、誰も教えてくれない 撮影・VFX/CGアナログ基礎講座 応用編
32年に渡るアナログの英知を ─── たった一冊で習得!映像制作 “秘伝の書”、三部作が遂に完結! 第三弾は、応用編!
32年に渡るアナログの英知を ─── たった一冊で習得!映像制作 “秘伝の書”、三部作が遂に完結! 第三弾は、応用編!
アナログ基礎の英知の上に、優れた映像表現あり───
映像制作の基礎習得に重点を置いた前書「アナログ基礎講座」I と II の内容とは趣きを変え、映像作品にダイレクトに活かせる実用的な技術、ノウハウを網羅、解説した「アナログ基礎講座 応用編」が誕生しました!
初心者の方がコンピューターを使ってスグに実現できるものから、リアルな雲や雨、溶岩、銀河、ミニチュアなど材料を揃えて作り上げる高度な工作技術まで、映像制作の幅広い「ノウハウ」を一挙公開致します。
これら大半は、著者である古賀信明 氏の過去32年に渡る撮影・VFX/CGの経験から生まれたオリジナルのアイディアです。有料の講演での内容から、一般にはあまり知られいないものまで、実戦で役に立つ価値の高い情報が、惜しげもなく披露されています。
本書では、なぜ、リアルに見えないのか?などあえて失敗例も紹介して、リアルさを生み出す条件を論理的に解説。一般的な解説書にはない、実践から導かれた方法論や映像制作に対する考え方などまで、思う存分吸収できます。
CGでの表現に限界を感じている方、他の作品と大きく差別化したい方、デジタルにはない面白いより具体的な表現を求めている方など、学生から最先端のプロに至るまで映像クリエイターの皆様に大推薦する貴重な一冊です!
古賀信明(こがのぶあき)
1958年(昭和33年)福岡市生まれ
主な作品:引き出しの中のラブレター(2009年)
魍魎の匣(2007年)
蟲師(2005年)
アヴァロン(2000年)
五条霊戦記(2000年)
はじめに
■コガマーカーの作り方
・VFX現場に不可欠なマーカー
・コガマーカーの必要性
・用意するもの
・工作
・「へ」の字曲げ補助具の制作
・マーカーを張る段取り
・揺れ対策
■LEDマーカーの作り方
・用意するもの
・抵抗値の計算法
・チップLEDを使ったマーカー
・テグスに付けたマーカーの揺れ止め
・改良型マイコン内蔵LED マーカー
■自然な影を合成する
・キーイング撮影時の問題
・照明は完全に同じで無いとダメか?
・影の重要性
・影作成用のキャメラ
■ブルーの提灯を光らせる
■ライトバースト/ 光芒を創る
・レンズフレア(ライトバースト)
・過去の経験
・撮影機材について
・三脚について
・特製ライトバーストフィルターの作り方
・必要な材料
・レベルやトーンカーブによるモノクログレースケールの着色法
■血糊の赤はどんな赤?
・劇用血糊の問題点
・本物の血は透明?
・混ざりにくいものの混ぜ方のコツ
・布等へのしみ込みの問題
・理想の血糊(ブラッドジェル)
■角をRに
■CGのしわの描き方
・しわの観察
・しわを描く
・大きなしわと小さなしわ
・新しいブラシパターンの作り方
・ブラシパターンの設定
・ビット深度の違い
■水槽の中の素材撮影方法
・ガラスの映りをどうする?
・水面の写りは?
■ヘリによる空撮
・フライトの前の注意点
・空撮のスタビライザーについて
・空撮時の環境
・ノイズキャンセルの余談
■水煙、しぶきの作り方
・ハイスピード撮影
・~スケール感のリアリティ~
・砂を水に見立てる
・本物の水は使えないのか?
・費用対効果
・民生用ハイスピードキャメラ(デジカメ)
・ハイスピード撮影の照明
・ALEXA/EIPC/F65/Hi Motion/MEMRECAM
・モーフィング
・モーフィングの費用対効果の高い利用法
・カットの繋ぎ目を消す
■雨を創る
・雨の撮影方法
・素材撮影時の背景
・雨素材を撮影する
・霧吹きを使った撮影
・奥行き感のある雨
・高圧洗浄器
・雨の見え方
・素材同士の合成
・高圧洗浄器
・雨脚(あまあし)素材を撮る
■昼間の雨の合成方法
・雨の誇張
■雲を創る
・雲海の作り方
・成層圏の雲を作る
・容器のペイント
・ペイントしない方法
・塩水の準備
・酢を薄める
・スポイトの準備
・ミニ成層圏を作る
・雲を実際に描いてゆく
・クラウドタンク
■ミニチュア地形の作り方
・「山のミニチュア」材料
・製作工程
・撮影に際して
・操演時の三点支持
・何故ピアノ線か?
■天候を変える
・印象的、ドラマチックな表現に加工する
・現場での立ち会いの注意点
・現場での手法の決定
・作業の注意点
・実作業
■リアルなカットの構築
・完成カットへの手順
・イマジネーション
■リアルな人間の皮膚
・CGっぽさの何故?
・サブサーフェイススキャッタリング(SSS)
・シャドウ(影)の色
・スペキュラー
・リアルに見えるということ
・肉眼は、それ程緻密に見てはいない
・明るい場合と暗い場合
・人の顔は別
・僅かな変化
・皮膚感
■雲や煙を描く
・まずは自分流の雲を描いてみる
・Photoshopでそれらしい雲を描く
・ブラシパターンで雲を描く
・ブラシパターンの作り方
・ブラシパターンの登録
・エアブラシツールのコントロール
・雲や煙パーツを綿で作る
・綿の千切り方
・ディテールの一部としての条件
・繊維の方向性をランダムにするには
・スキャンする際の注意点
■2Dで煙を創る
・2Dで煙のアニメーション
・煙のアニメーション
・雲の陰影の付け方
・液体窒素の雲
・液体窒素の雲は非常にリアル
・非常に危険な密室での撮影
■溶けた銑鉄または溶岩の表現
・昔の映画の溶岩表現方法
・普通の被写体との違い
・フェイクを使う
・溶岩に見えるための要素
・オレンジ色に光らせる
・紫外線を使った際の注意点
・フェイク溶岩に粘りを与える
■2Dのコズミックズームの素材の作り方
・コズミックズームって?
■カッティングシート
・カッティングシートの一般的な利用法
・写真を原稿とした切り抜き
■完全無反射撮影(NON-SPEC)法
・全反射(テカリ)をカットする
・偏光フィルター
・写真用偏光フィルター
・偏光フィルターの効果が出る条件
・完全無反射撮影
・光量の問題
・テカリの完全除去法
・装置全体の構成
・LEDの準備
・反射板の作成
・偏光フィルターの調整方法
・偏光板回転方式
・動作の説明
・最も工作が楽な方法
・電源について
・半田付けについて
■偽ハッブル宇宙望遠鏡写真の作り方
・30センチ四方の宇宙
・条件
・結果を求めるイマジネーション
・具体的な材料の検討
・POWERS of PVA(洗濯糊の力)
・一定の状態の固定
・サインペンから色素を取り出す
・最新機材の大きな利点
・RAW データの現像時に色を変える
■ホームメイドモーションコントロール合成装置
おわりに