もう、誰も教えてくれない 撮影・VFX/CGアナログ基礎講座II

撮影、VFX、CG ─── 映像制作、秘伝の書を紐解く!機材、用語、マナー、現場のノウハウが詰まったアナログ基礎講座、第二弾

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製品概要

製品概要

「アナログ基礎講座 II」は、撮影、VFX、CGのアナログの技術、歴史、ノウハウを解説した、映像制作のための解説書、第二弾です。

映像制作の現場で使用する機材、専門用語、現場のマナーなど、第一弾の基礎編からステップアップ、より実用的で現場に即した情報を網羅します。

ここ十年程で急激に発達したデジタル技術は、誰もが安価で容易に映像やCGの制作ができる革命を起こしました。しかし、道具が同じであるが故、テイストが似てしまう傾向にあります。

特撮監督、VFXスーパーバイザーとして活躍される古賀信明氏は、このデジタルのジレンマを解消すべく、アナログからデジタルまで、30年以上の経験から得られた多くの有益な知識や経験を、10年の歳月を掛けて3冊の書籍にまとめました。将に映像制作”秘伝の書”、本書はその第二弾、現場編です。

基礎講座IIでは、映像制作の現場で見につけるべき知識やルールを、広範囲に渡って、理解しやすいように理由を添えて説明しています。この実用的な知識と考え方を是非みなさまの実力に加えて、作品や現場での仕事ぶりに磨きを掛けてください!

著者紹介

著者紹介

古賀信明(こがのぶあき)

1958年(昭和33年)福岡市生まれ
主な作品:引き出しの中のラブレター(2009年)
魍魎の匣(2007年)
蟲師(2005年)
アヴァロン(2000年)
五条霊戦記(2000年)

株式会社スペシャルエフエックス スタジオ

目次

アナログ基礎講座 II を刊行するにあたって

■レイヤーモードの理解
・乗算
・スクリーン
・差の絶対値
・アルファーチャンネルの理解

■トラベリングマット
・フィルム時代の手描きによるマット作成
・手描きマットの作り方
・フィルムを使ったブルーバックの原理
・ブルーの背景からマット(マスク)を作る概念図
・フィルム時代の苦労
・「パラ」ゴミ
・簡易ブルーバック(マット)プロセス
・マスクの形状による合成結果の違い
・RGGでブルーカブリを除去する方法
・セパレーションフィルムを使ったプロセス
・デジタルを使ったマット作成
・フィルムとデジタル合成の考え方の違い
・合成で一番重要な事
・ブルー/グリーンバック撮影時の人物等のライティング
・グレイボール(ライティングリファレンス)を使った撮影法
・合成が難しいもの
・ブルーバック?グリーンバック?どっちにしたら良い?
・色味の違い
・同じ範囲でもフィルムのRGBのそれぞれの粒子はこんなに違う
・ブルーバック/グリーンバックの撮影
・カラーサンプリングレート
・ブルースピル(青カブリ)
・グリーンスピル(緑カブリ)
・キーイング処理ができるならセットやロケはいらない?
・背景のムラ
・背景色の彩度
・いつ背景を撮るか?
・衣装の色
・撮影時のフォーカス
・フィルムでマットラインが出る原因
・モーションブラーのボケ
・逆転の発想 リバース ブルースクリーン
・発光ブルースクリーン
・ブルーバックを使ったマットペイント用の素材撮り
・葦原の合成
・水中グリーンバック
・意図通りの合成
・対処法
・映画「未知との遭遇」での子役演出
・蛇の合成
・キーイングの応用

■実写のライティングの段取り
・スタジオセットやオープン(ナイター、夜間撮影)の場合
・オープン(昼間)の場合

■業界用語の説明

■プロフェッショナルとは
・あなたにとってプロフェッショナルとは?
・天才と凡人
・プロとオタクの違い
・仕事を楽しむ
・ある若者の言い訳
・ゴマ化し
・「ゴマ化し」についてまだ引っかかりを感じている人へ
・失敗は、「悪」か?
・ルーチンワーク
・予算に応じた仕事を初心者がやるのは100年早い
・修行と仕事
・営業活動はいらない?
・ウソを信じ込ませる説得力
・肉眼は見ているようで実はよく見ていない
・マットペイントの不思議
・ディテール=リアリティか?
・陰のリアリティ
・もうひとつのリアリテイ構成要素
・ディーテールを気にしすぎる人は映像の素人だと思っていい
・暗いシチュエーションの有り難み
・CGで可能だからCGを使うのか?

■グラスワーク ~ノーダルヘッド~
・従来の技術(グラスワーク)
・ノーダルポイントとは
・ノーダルポイントの見つけ方
・新しい試み

■マットペイント
・生合成
・グラスペイント
・スクリーンプロセスを使ったマットペイント
・マットペイントの画材
・スムースフレックスの開発

■スクリーンプロセス
・リアプロジェクション
・照明の問題
・プロジェクターの問題
・リアプロジェクションの優位性
・フロントプロジェクション
・背景映写用の撮影上の注意点

■トラッキングとマッチムーブ
・トラッキング
・スタビライズ
・手動(マニュアル)による2Dトラッキング
・3Dトラッキング/3Dマッチムーブ
・トラッキングできない対象物
・人体用特殊マーカー
・マーカーが消える?
・レンズディストーションについて
・ズームレンズでのケース

■マーカー
・1 プリントアウト
・2 タックシール
・3 ガムテープ、パーマセルテープ
・4 レーザーポインター
・5 LED
・6 スコッチライト
・7 コガマーカー
・8 コルクボードピン、マチ針
・9 スチロール球
・10 粘土
・11 手芸用のビーズ
・被写体の形とコントラスト
・マーカーの色、大きさについて
・フォーカスボケの耐性
・平面検出
・空間の再現

■VFXスーパーバイザー(視覚効果責任者)
・VFXスーパーバイザーの仕事内容
・VFXスーパーバイザーの求められる能力
・VFXスーパーバイザーの条件
・指示の受け取り
・普段の観察から
・普段からの積み重ねの思考が重要
・演出家の指示の中途変更
・大きな変更を防ぐには
・コミュニケーション能力は「質問をする事」で身に付く
・閃き(ひらめき)は、物事を学ぶことによってその輝きを増す
・信念を持とう
・お客様(発注主)を喜ばせるためには
・最終的なイメージを正確にとらえる事が大切
・現実世界の経験と観察力
・共感を得る為には
・監督は、「絶対」?

■センスと努力
・どんな事でも諦めずに努力すれば必ず実現する?
・センス
・自分の改善
・自分力を磨く具体的な方法
・「努力」の意味
・努力をするということ
・仕事は小発明の連続である
・アイディアの発想法
・目的を分解整理する事
・勉強のやり方
・感性(センス)を磨く事
・質問を前提に人の話を聞く
・人前で話す事のトレーニング
・質問のポイント
・夢の実現
・自分の力

■スタビライザー
・ステディカム
・「画がブレるという事」とは
・簡易実験 1
・ステディカムマーリン
・ポゴカム
・電子式スタビライザー
・光学式スタビライザー
・アクティブCCDスタビライザー
・トラディショナルスタビライザー(昔ながらの揺れ止め)
・簡易実験 2
・ケニオンジャイロスタビライザー
・カメラ防振装置の元祖 ステディカム
・日本に出願されたステディカムの特許
・ステディカムの弱点
・国際特許、世界特許は怪しい

■プロジェクター
・DLP(Digital Light Processing)プロジェクター
・データ上映の問題点
・CRT(Sathode Ray Tube)プロジェクター
・ブラウン管
・ブラウン管の蓄光
・透過型液晶(LCD)方式
・反射型液晶LCOS(エルコス)方式
・GLVデバイス(Grating Light Valve:回折格子光変調)
・GLVプロジェクター
・レーザープロジェクター
・PALについて
・30フレームと29.97フレーム
・ドロップフレームとノンドロップフレーム
・24pと60i

■撮影の打ち合わせ
・各部所における事前打ち合わせ
・オールスタッフ

■撮影現場のマナー
・初めての撮影現場
・マナー① 挨拶は大きな声で
・マナー② 空気を読む
・マナー③ 言葉遣い
・マナー④ わかり易い説明
・マナー⑤ 手際よく動く
・マナー⑥ 言うべき時に言う
・具体的な例
・言うべき時に言う場合のポイント
・マナー⑦ 思いやり

■現場見学の際のマナー
・撮影現場見学の心得

■一流のプロを目指す人たちへ
・谷雅彦という男

■これからの日本のあるべき教育の姿
・アメリカから本当に学ぶべき事
・今の日本、これからの日本
・新しい教育
・興味を持たせる教育を施すにはどうすればいいか?
・理想の学校
・ああ、やっぱり・・・
・ゆとり教育って?
・興味を持たせる事の大きなメリット
・豊かな今の環境
・教育は与えすぎてはいけない
・競争を否定する教育
・根性は売りに出来ない
・行動出来ない言い訳
・1食100円生活

・あとがき

製品情報

  • 製品:もう、誰も教えてくれない 撮影・VFX/CG アナログ基礎講座 II
  • 書籍:印刷書籍
  • 著者:古賀信明
  • 売元:株式会社スペシャルエフエックススタジオ
  • 頁数:224ページ
  • 寸法:B5サイズ(オールカラー)
  • 重量:604g
  • ISBN:978-4-9905117-2-2
  • 発売日:2012年4月25日