コンポジット、編集およびフィニッシング製品である NUKEファミリー待望の新プラグインセット、CARA VR™ は、驚異的な実写用バーチャルリアリティコンテンツの作成を支援します。
ヘッドセットレビューを含む専用ツールセット搭載の CARA VR は、魅力的であるがマンネリ化してしまう360°ビデオフッテージのスティッチやコンポジット作業を大幅にスピードアップさせて、素晴らしい没入体験の作成に時間を集中させることができます。
カメラリグの解決
NUKE内のカメラの位置、回転、焦点距離、レンズ歪み補正パラメータを簡単に解決し、改善します。Freedom 360 や Nokia OZOを含む一般的なカメラリグ用のプリセットを搭載しているだけでなく、カスタムカメラリグにも対応しているので、CARA VR™ はあらゆる360°のフッテージをも扱うことができます。
スティッチ
CARA VR のGPUの加速化 Stitcher を使用すると、NUKE内で単一およびステレオ出力の両方ともに高品質な360°スティッチを作成することができます。OCULA の表示テクノロジーを基に構築された CARA VR は、ムービーシーンであっても、ラインやゴーストといった画像の乱れが生じないシームレスなスティッチを作成します。必要であれば個々のカメラビュー上で手動調整を行うためにスティッチを分離させ、即座に STMap およびUVマップをエクスポートし、アーティスト間でスティッチの設定内容を簡単に共有できます。
修正およびカラーマッチ
オート露光設定または環境ライティングは、カメラ間の露光およびホワイトバランスに差異が生じる原因となることがあり、結果的に視覚的なミスマッチで悩まされることになります。CARA VR を使用すれば、スティッチ処理中に自動的にこれらの差異を修正し、最低限の手作業調整で全てのカメラに対して一つの露光を生成します。露光が統一されれば、例えばゲイン(gain)の変化を時間の経過とともにアニメーションさせることで、微細なライティングエフェクトを生成することができます。
360°トラッキングおよび安定化
緯度/経度画像(lat/long image)の端のゆがみと連続性を処理するために最適化された専用の特徴点トラッカーを使用すれば、スティッチした360°フッテージ上でトラック、ペイント、あるいは直接マージすることができます。クオリティに妥協することなくより快適でダイナミックなVR体験を制作するためには、過度な動きを除去するためにスティッチ作業中あるいはスティッチ作業後に、フッテージのトラックおよび安定化を行って下さい。NUKE の Camera Tracker を用いたデータの安定化は、ワークフローの一部としても使用することができます。
VRコンポジットワークフロー
CARA VR は、迅速なロト、ペイント、トラックを可能にするノードツールセットを含む NUKE 全機能のコンポジットツールを、360°マテリアル上で直接使用できる機能を搭載したことによってコンポジット作業をスピードアップする、GPUでの加速化ツールキットを提供します。新しい Spherical Transform ノードは、レクトリニア 、緯度/経度、キューブマップ、魚眼投影を使用した作業を可能にし、いつでもこれらのモード間を切り替えられ、デリバリー用に選択した形式でエクスポートすることができます。さらに、360°マテリアル全体に対して、畳みこみあるいはブラーエフェクトを適用させることができます。
360°立体レンダリングおよびスリットスキャンシェーダ
CARA VR に搭載されている NUKE のレイトレースレンダリングエンジンのバージョンは、360°フッテージ内の極点でデプスをコントロールすることができるスリットスキャンシェーダと合わせて、立体レンズモデルも追加で対応しており、結果的に見上げた時や見下ろした時により心地の良いVRのビューを体験することができます。デプスの減衰は、共通のスティッチおよびレンダリングパターンにマッチするようにコントロールすることができ、ポストパイプライン全体で確実に一定の結果を生成します。
ヘッドセットでのレビュー
一般的なVRヘッドセットに対応しているため、プロジェクトを NUKE のビューア内や NUKE STUDIO のタイムラインから再生する際に別のレビューアプリケーションにエクスポートすることなくプレビューすることができます。CARA VR は、Windows 上で HTC Vive および Oculus Rift CV1、そして Windows、Mac および LinuxOS上で Oculus Rift DK2 にも対応しています。