点、線、面で作る3Dパーティクルジェネレーターの仕組みを紐解く

yama_ko 氏によるPlexus 解説

映像クリエイター によるプラグイン解説 "クリエイターズ ビュー"今回、3Dパーティクルジェネレーター Plexus (プレクサス) の登場です。


Plexus は、After Effects で、点、線、面などを組み合わせて作られた3Dオブジェクトを生成し、アニメートすることができるプラグインです。この Plexus は、その機能の多様性から、非常にユニークで奥行きのある複雑なアニメーションを作成できます。しかしながら、その操作方法は独特で、なかなか直感的には使えないツールでもあります。


そこで今回、After Effects や Cinema4D など使った様々なモーショングラフィックスを制作されている yama_ko さんに、Plexus の操作方法と、応用的な使用例を、詳しく解説頂きました。yama_ko さんが、一見取っ付きにくいこのプラグインの仕組みや使用方法を、巧みな解説で大変判りやすく紐解いていきます。


Trapcode Particular や Form とはまた一味違った3Dパーティクル Plexus の可能性、創造性をぜひお楽しみください!

クリエイターズ ビュー/Plexus の活用事例(完成ビデオ)

まずは、今回、yama_koさんが、Plexus 2 を使って作成した、Plexus 活用例の完成ビデオをご覧ください。この活用例の実際の作成方法などは、ビデオのパート3 「Plexus 応用編2:サンプルの解説、Plexus と CINEMA 4D の連携」で紹介します。

yama_koさんが解説で使用されている After Effects プロジェクトを配布中!
Plexus の評価用プロジェクトとして解説と合わせてご活用ください。
ビデオ2、3に解説で使用したAfter Effects プロジェクト、及びビデオ1で紹介したOBJファイル、ビデオ3で紹介したCinema4D の.c4dファイルを収録します。
そのほか機能詳細、価格、ご注文などは【Plexus 2 製品ページ】

※配布するプロジェクトは、製品の評価のみにご利用頂けます。評価以外の使用、再配布などはできません。

ビデオ1)Plexus の基本的な操作の概念と、各機能の紹介

Plexus の操作方法の概要

After Effects メニュー>エフェクト>Rowbyte より、Plexus を適用すると、エフェクトパレットに3つの項目(Plexus Toolkit、Plexus Points Renderer、Plexus)が追加されます。
はじめに説明のために、2つの要素を追加します。
Plexus Toolkit>Add Gemetry>Primitives>Plexus Primitives Object
Plexus Toolkit>Add Effector>Noise>Plexus Noise Effector
Plexus を構成するのは、主にこの5つの要素になります。

(1) 第一の要素、Plexus Toolkit

このツールキット自体は何もしません。ジオメトリやエフェクターなどを呼び出すための道具です。

  • Add Gemetry ジオメトリ:Plexus で描画するためのオブジェクトを追加します。
  • Add Effector エフェクター:Plexus のオブジェクトにエフェクトを追加します。
  • Add Renderer レンダラー・Plexus の描画方法を設定します。
(2) 第二の要素、ジオメトリ

Plexus で描画するためのオブジェクト、ジオメトリを定義します。
Plexus Primitives Object>Primitive Type >Cube は、立方体を定義しています。

(3) 第三の要素、エフェクター

エフェクターは必須の要素ではありません。
特にNoise Effector は使う頻度が高いです。点の位置を調整する場合に使います。

(4) 第四の要素、レンダラー

オブジェクトがどのような描画を行うかを調整します。
Points Renderer は点を、lines Renderer は線を描画します。

(5) 第五の要素、Plexus

この Plexus が、最終的にエフェクトを描画します。
いろいろな設定を行うのは、要素2、3、4のジオメトリ、エフェクター、レンダラーの3つです。Plexus Toolkit と、Plexus 自体は、ほとんど操作することはありません。

Plexus 機能の網羅的な説明

(02:30)Plexus の使用方法です。まず新規コンポに、カメラ、平面レイヤーを作成し、Plexus を適用します。
After Effects メニュー>エフェクト>Rowbyte>Plexus
動作について、Plexus は、カメラに対応しています。カメラを追加すると生成したオブジェクトに対して3次元の演出をすることができます。
また、Plexus は、GPUレンダリングに対応しています。
Plexus >OpenGL Rendering>GPU Accelerated Rendering にチェックを入れるとGPUレンダリングを行います。(検証マシン GTX 670)

Gemetry (ジオメトリ) の紹介

(03 : 30)では、はじめに Gemetry を紹介します。Plexus の形状を作るジオメトリには、5つの設定、Layers、Paths、OBJ、Primitives、Instances があります。
この Plexus で描画するオブジェクトの形状は、Plexus Toolkit>Add Geometry より選択します。

Gemetry 1:Primitive (プリミティブ)

まず一番使用頻度が高いと思うジオメトリが、プリミティブ オブジェクトです。
Plexus Toolkit>Add Geometry>Primitives>Plexus Primitives Object
立方体、もしくは球を定義できます。
Primitive Type >Cube は立方体、Sphere は球を定義します。
例えば、平面を引いたり、動かすための素材となる点が欲しい時などに使用します。

Gemetry 2:Layer (レイヤー)

(04 : 30)続いて使用頻度が高いジオメトリのが、レイヤー オブジェクトです。
Plexus Toolkit>Add Geometry>Layers>Plexus Layers Object
レイヤーオブジェクトは、After Effects のライトと3Dレイヤーを利用して、Plexus オブジェクトを生成する場合に使用します。
After Effects のライトを作成すると、ライトの位置に点が描画されます。
Plexus Lines Renderer>Maximum Distance の値を増やすと、ライトの2つの点を結ぶ線が描画されます。
ライトはライトの名前によって判別できます。例えば、ライトに反応して欲しくない場合、名前でふるいに掛けることができます。

またライトに加え、3Dレイヤーに対応します。
(Layers Object>Object Type >3D Layers に切り替え)ヌルのポイントや、テキストレイヤーのポイントなどに対応しています。

(05 : 50)更にリプリケーターという機能があります。このリプリケーターは、Plexus オブジェクトを複製することができます。
Plexus Layers Object>Replication>Total No. Copies の値を増やすと複製されます。
また始点と終点の角度を調整できます。
Plexus Layers Object>Replication>Z Rotation>Z Start Angle、Z End Angle
以上が Layers Object です。

Gemetry 3:Path (パス)

(06 : 20)3つ目のジオメトリは、パスオブジェクトです。
Plexus Toolkit>Add Geometry>Paths>Plexus Paths Object
これはAfter Effects のマスクパスを参照して、Plexus のオブジェクトを生成します。デフォルトで、パスの一周に200の点が作られます。もちろん点の数も調整できます(Points on Each Mask の値を増減)。このツールにも、オブジェクトを複製するリプリケーターがついています。例えば、楕円のようなものを作成することもできます。
Plexus Paths Object>Replication>Y Rotation>Y Start Angle、Y End Angle

またテキストレイヤーに対して(直接)Plexus を適用し、Plexus Paths Object を追加すると、テキストのパスに沿った Plexus のパスオブジェクトを生成できます。テキストレイヤーのテキストアニメーターのアニメーションをそのまま引き継ぐことができます。

Gemetry 4:OBJ (オービージェイ)

(07 : 45)4つ目のジオメトリは、OBJオブジェクトを利用して、Plexus のオブジェクトを生成できます。OBJ は、3Dのモデルの形式の一つです。
Plexus Toolkit>Add Geometry>OBJ>Plexus OBJ Object

Plexus には付属するエクスポーターがあります。例えば Cinema4D のモデルを書き出すことができます。
Cinema4D、ファイル>エクスポート>Plexus OBJ Squence
OBJ は、3Dの形だけの情報ですが連番ファイルで書き出すことで、3Dの動きを流用することができます。

Plexus OBJ Object>Import OBJをクリック。Import OBJ ダイアログが開きます。>Openで用意した、.objファイルを読み込む。After Effects に読み込まれます。Cinema4D の OBJ を、Plexus に描画できます。OBJ ではY軸が入れ替わります。Plexus OBJ Object>Transform OBJで調整します。

(09 : 20)また OBJ の解像度も調整が可能。点をまびくことができます。
Plexus OBJ Object>OBJ Resolution
これはきめ細かいモデルのメッシュになると点が密集してしまい Plexus のオブジェクトらしさが薄れるため、あえて解像度を落とすことで、Plexus の点と線を強調することができます。

Gemetry 5:Instances (インスタンス)

(10 : 00)最後のジオメトリは、インスタンスオブジェクトです。
Plexus Toolkit>Add Geometry>Instances>Plexus Instances Object
このジオメトリは、Plexus を適用したレイヤーをコピーして、それをオブジェクトして描画するものです。
入り組んでいるものを作っている時や、OBJやプリミティブを複製したい場合は、一度 Plexus としてオブジェクトを作成し、それをこの Plexus Instances Object で読み込み、リプリケータで複製することができます。
このオブジェクトは、最初のうちはあまり気にしなくてよいかもしれません。

Effector (エフェクター) の紹介

(12 : 12)続いて、エフェクターの説明に入ります。Plexus の形状を変化させるエフェクターには、6つの設定、Noise、Spherical Field、Container、Transform、Color Map、Shade Effector があります。
Plexus のエフェクターは、Plexus Toolkit>Add Effector より選択します。

Effector 1:Noise (ノイズ)

はじめに、頻度が一番高いエフェクターが、ノイズ エフェクターです。
Plexus Toolkit>Add Effector>Noise>Plexus Noise Effector
Noise エフェクター、ノイズの振幅(Noise Amplitude)ノイズの周期(Noise Details)などを調整し、点や線のポジションをランダムに変更します。
面白いのは、ノイズの方向を制限できることです。(Apply Noise to Axis)例えばXZ平面上に散らすといったことができます。
点の大きさ、色の変化なども調整できます。また、Evolution Rate にキーを打ち、Noise Evolution の値をキーフレームすると、設定が変化します。(Noise Evolution は、変化が激しいので値は、1度くらいからお試しください)

Effector 2:Spherical Field (スフィリカル フィールド)

(15 : 00)2つ目のエフェクター、スフィリカル フィールド です。
Plexus Toolkit>Add Effector>Spherical Field>Plexus Spherical Field Effector
Spherical Field は、半径(Field Z Location)を広げていくと、形状(球形)を押し出すような動きをつけることができます。
ノイズ エフェクターと同様に、大きさ、色の変化なども調整できます。

Effector 3:Container (コンテナ)

(16 : 05)3つ目のエフェクター、コンテナ(容器、入れ物の)フィールドです。
Plexus Toolkit>Add Effector>Container>Plexus Container Effector
丁度、Spherical Field の反対の動き、形状(球体に加え、立方体が選択できます。Container Type>Cube)を閉じ込める動きをつけることができます。
応用としてOBJをコンテナとして読み込むこともできます。(Container Type>Instance。Instance Layer を選択)

Effector 4:Transform (トランスフォーム)

(17 : 43)4つ目エフェクター、トランスフォーム(変形)エフェクターです。
Plexus Toolkit>Add Effector>Transform>Plexus Transform Effector
主にはリプリケータで作成したものを、そのまま移動したり(XYのオフセット、XYZの回転)、全体のスケールを変えたい(Scale)、回転(Rotate)といった基本的な変形に使用します。

Effector 5:Color Map (カラーマップ)

(18 : 30)5つ目のエフェクター、カラーマップエフェクターです。
Plexus Toolkit>Add Effector>Color Map>Plexus Color Map Effector
このエフェクターは、ほかのレイヤーを参照して、オブジェクトに任意の色をつけます。例えばグラデーションを掛けた平面レイヤーを用意し、非表示にし、Color Map のレイヤーに選択すると、カラーがオブジェクトにマッピングされます。

また Apply Map to で Position を選ぶと、白黒のグラデーションマップ(ポジションの強度)をもとに、オブジェクトに凹凸効果をつけることができます。例えば、マップで波紋のような動きをつけておくと、Plexus で波が伝わるような動きを3D的に作ることができます。 Trapcode Form と動作が似ています。

Effector 6:Shade (シェイド)

(20 : 30)6つ目のエフェクター、シェイド エフェクターです。
Plexus Toolkit>Add Effector>Shade Effector>Plexus Shade Effector
ほかのライトレイヤーを使って、Plexus のジオメトリの描画に色をつけるためのエフェクターです。注意点として、ライトの有効範囲が小さく設定されているため、ライトの強度を上げてご利用ください。

(23 : 00)この Shade Effector と同じようなことを、Plexus >Shading を使用して定義することができます。
Plexus >Shading>Use Light for Shading にチェック。
After Effects ライトを設置。Primitive Object>Cube>Y Point を1にして、Plexus Facets Renderer を追加すると、面を描画することができます。
ノイズエフェクトを入れると、効果が判りやすいです。
単のオブジェクトに色をのせたい場合、こちらで定義することもできます。

Renderer (レンダラー) の紹介

(24 : 10)では レンダラーの説明に入ります。Plexus の形状を描画するレンダラーには、5つの設定、Points、Lines、Facets、Triangulation、Beams があります。
この Plexus の各レンダラーは、Plexus Toolkit>Add Renderer より選択します。
レンダラーは重ねることができて、上から下へレンダリングしていきます。

Renderer 1:Point (ポイント)

まず1つ目のレンダラーが、ポイントレンダラー。定義した点をそのまま描画します。
Plexus Toolkit>Add Renderer>Points>Plexus Point Renderer
点の大きさ(Points Size)や色(Get Color From Vetices のチェックを外す > Point Color で色を指定)などを定義できます。
オブジェクトごとに色は決まっていますが、その全てのオブジェクトの色を統一して色をつけたい時などに使用します。デフォルトで Opacity(不透明度)が50%になっているので注意してください。

(25 : 08)この点にはテクスチャを貼付けることもできます。(Plexus Point Renderer>Textured Spriteにてテクスチャのレイヤーを選択する)

Renderer 2:Line (ライン)

(26 : 50)2つ目のレンダラー、ラインレンダラーです。
Plexus Toolkit>Add Renderer>Line>Plexus Lines Renderer
点の距離を探索し、その距離が近い順に線を描画するレンダラーです。
Maximum Distance は、線の探索距離。値を増やすと、点を結ぶ線の数が増えます。Lines Renderer>Max No. of Vertices to Searc は、一つの頂点から何本の線を出すか決めるパラメーターです。
line Thickness は線の太さです。Thickness over Distance は、点同士の距離によって、ラインの太さを変化できます。例えば、点と点の距離が遠いほど線が細くなるといった描画です。

(27 : 45)ひとつ紹介したいのが、この頂点から出す線の本数が少ない場合、 Noise Effecter の Noise Amplitude(振幅)の値がキーフレームで変化していくと、近い点の順位が変化するため、アニメーションした際に、点を結ぶ線が時系列で変化してしまいます。この線の探索をなくすために、点と線の関係を、任意のフレームで決めることができます。
Lines Renderer>Calc Lines Distance>Every Frame から Only One Frame に変更し、タイムラインを任意のフレームに合わせて、Calc Lines based on this Frame をチェックします。任意のフレームが選択され、点と線の関係が任意のフレームの関係のまま固定されます。

Renderer 3:Facet (ファセット)

(29 : 40)3つ目のレンダラーは、面のレンダラーです。面には2種類のレンダラーがあります。一つは、ファセット レンダラーです。
Plexus Toolkit>Add Renderer>Facets>Plexus Facets Renderer
オブジェクトによって定義されていた面(例えば、Primitves Object>Generate Faces で設定した面)をレンダリングします。Maximum Distance は、面の探索距離。この面の描画距離と、面の色を設定できます。

Renderer 4:Triangulation (トランギュレーション)

(30 : 35)4つ目のレンダラー、もう一つの面のレンダラーが、トランギュレーション レンダラー、三角ポリゴンです。
Plexus Toolkit>Add Renderer>Triangulation>Plexus Triangulation Renderer
Lines Renderer と同じように、近い点を探索して、それによって一番近い面を描画するレンダラーです。
例えば、ノイズによって散った面を描きたい際などに利用できます。

Renderer 5:Beam (ビーム)

(31 : 15)最後、5つ目のレンダラー、ビームレンダラーです。
Plexus Toolkit>Add Renderer>Beams>Plexus Beams Renderer
主にライトとライトの間に線を引いたりすることができます。
ライトを設定、Geometry から Leyers Object を作成すると、ライトとライトが線でつながります。
Start Thickness はラインの始まりの太さ、End Thickness はラインの終点の太さを。Time はラインの伸縮を表現できます。
応用的な描画方法のため、活用方法の詳細は、ビデオのパート2以降をご参照ください。

ビデオ2)Plexus 応用編1:エフェクターとライトの連携、グループの制御、4事例

Plexus 応用編、ビデオ2では、Plexus で使用頻度が高い使い方の、エフェクターとライトの連携と、グループの制御について、代表的なテクニックの組み合わの4つの事例で紹介します。
この解説で使用した Plexus のサンプルプロジェクトがダウンロードできますので、ビデオと合わせてご利用ください。

事例1:球の押し出し。エフェクターをライトを使って制御

一つ目の事例は、エフェクターのスフィリカルフィールド(球形の押し出し効果)を、ライトを使って制御する方法を紹介します。

まずは新規コンポに、カメラ、平面レイヤーを作成、Plexus を適用してください。After Effects メニュー>エフェクト>Rowbyte>Plexus

(01 : 30)Plexus で平面オブジェクトを2枚敷きます。
Plexus Toolkit>Add Gemetry>Primitives>Plexus Primitives Object>Primitive Type>Cube
Cube>Y Points を2、X PointsとZ Points は50。Cube Width とCube Depth を広げます。Cube Height を減らして2枚の面を近づけます。

エフェクター、Spherical Field を追加します。これをライトと連携させます。

After Effects のポイントライトを追加します。ここでライトの名前を effector に変更しておきます。これは後々別のライトを追加するためです。このライトを複製してもう一つ離れた場所に置きます。あとから制御するためにライトをヌルでつなげます。

(03 : 30)このライトを中心に、スフィリカルフィールドを発生させます。
Spherical Field、Use Light にチェック。ライトに影響されて Plexus オブジェクトが球状に押し出されます。
半径が intensity(ライトの強度)に影響されます。ライトオプションの強度を上げると、球状の押し出しが大きくなります。
ライトの親にしたヌルの方向を動かすと、球状の押し出しも動きます。

(04 : 10)更に、面を追加してみます。
まず Plexus Primitives Object>Generate Faces でXZの面を定義。
続いて、ファセット レンダラーを追加します。
Plexus Toolkit>Add Renderer>Facets>Plexus Facets Renderer

(05 : 00)色をつけるために、新たなライトを作成します。このライトがエフェクターとして使用されることを防ぐため、Spherical Field>Ligth Name Begins with>Set Light Name で、先ほどつけた effector を入力します。(大文字小文字も影響されるので気をつけます)
すると名前が effector としたライトだけが、Spherical Field に使用されます。

Plexus>Shading>Use Light for Shading にチェックを入れると、追加したライトが Plexus オブジェクトに反映されます。色の違うシェーダー(ライト)をもう一カ所置いてみます。

(07 : 10)この照明の距離を決めるのは、ライトの距離ではなく、Plexus のシェーダーは、Plexus>Shading>Shading Radius と Shading Falloff で決めます。

オブジェクトの Opacity(不透明度)が初期設定では50%です。ここでは100%にします。Plexus Primitives Object>Opacity>100% ポイントは切ります。Plexus Point Renderer のエフェクトを切ります。

Spherical Field>Fade Out を上げると、面と球の接着面が滑らか表現になります。
Plexus>Shading Mode>One Sideにすると、ライトが片面になります。

(08 : 25)ここにノイズエフェクターを加える(Plexus Toolkit>Add Effector>Noise)(Noise Amplitude の値を上げる)と、山岳地帯の地形のような表現になります。

ポイントとして、Plexus の効果は、エフェクトパレットの上から下に決まります。Plexus Noise Effectorを上に、Spherical Fieldを下に入れ替えると、ノイズの掛かった平面を、綺麗な球体が押し出す描画に変わります。ノイズが激しくなった場合に、この順番の調整も重要になります。

これがライトとエフェクトの連携の例です。

事例2:3D曲線。AEのスポットライトを使って曲線を引く

(09 : 35)二つ目の事例、After Effects のスポットライトを使って、3D曲線を引いてみます。新規コンポに、カメラ、平面レイヤーを作成、Plexusを適用します。

Plexus Layers Object を追加して、ライトを選ぶ時、(Ligth Typeから)ポイントライト、スポットライトを選ぶことができます。
AEのスポットライトを追加します(ライトの種類>スポットを選択)。
ワイヤーフレームの状態にするため、コンポを選択>AEメニューのビュー>表示オプション>スポットライトワークフレームをオンに設定します。

(11 : 00)ライトを複製し、3つほど置きます。それぞれ目標点を変更します。
スポットライトは、(2ノードカメラのように)目標点とそのライトのポジションの2つのパラメーターを持っています。
これに Light Object を追加すると(Plexus Layer Object>Layer Type>Spot Light)、3つのスポットライトのライトの位置をつなぐ3Dのベジェ曲線が描画されます。
Plexus Pints Renderer のPoint Size を上げると曲線をつなぐ点が大きくなります。 ライトの色を変更すると変化が判りやすいです。

(12 : 00)スポットライトの目標点を動かすことで、3Dのベジェ曲線を決めるハンドルのような操作が行えます。擬似的に3Dのベジェ曲線を再現しています。

このベジェ曲線をどれだけ分割するかを(Plexus Layer Object>Num of Vertices)で決めることができます。
(値を増やすと点が増え、滑らかなラインになっていきます)

(12 : 36)これと非常に相性がよいのが、Beams Renderer です。(Points Rendererを切ってBeams Rendererを追加)

Beams Renderer は、終点の太さ(End Thickness)と始点の太さ(Start Thickness)、そしてレンジ(Beams Renderer>Range Selector)全体のビームの成長度を決めることができます。(Range Endの%を調整することで、線が伸びる表現ができます)

このようにスポットライトを使うと、3D曲線のような描画ができます。但し、狙った通りに作るのは難しいかもしれません。

(14 : 30)おまけ。ライトオブジェクトなので、リプリケータが使えます。
Lines Rendererを追加して、Maximum Distance の値を増やします。
Plexus Leyers Object>Replication>Total No. Copies を増やすとラインが複製されます。3D曲線を増やすような効果が作れます。値を調整していると綺麗な模様がすぐに作成できます。

(15 : 30)
また バージョン2から、Plexus で描画したオブジェクトを、2Dのパスとして書き出せる機能が追加されています。Plexus>Export SVG をクリック、.svgファイルとして保存します。Illustratorで開いてみると、Plexusのオブジェクトが、パスとして出力されているのが判ります。
以上、ライトの連携の話でした。

事例3:花火。複雑な動きを行う際の、グループの制御

(17 : 10)花火のようなオブジェクトを作成しながら、Plexus のグループについて解説します。複雑な動きをしてみたい際は、グループ分けが必須です。

新規コンポに、カメラ、平面レイヤーを作成、Plexus を適用します。

まずは球を作りましょう。
Plexus Toolkit>Add Geometry>Primitives>Plexus Primitives Object
Primitive Type を Sphiere に設定。
Sphere Slices、Sphere Stacks を10に落とす。
もう一つ Plexus Primitives Object を作成して、その Radius(半径) を下げて置きます。
Lines Renderer で描画してみます。
全ての点に対して平等に距離を計っているので、花火のようにはなりません。

(18 : 25)その際、内側の球と、外側の球をグループ分けして、違うグループの間のみ、線を描画するという設定が作れます。
Plexus Primitives Object>Group>一つをGroup1、もう一つをGroup 2に設定します。
Lines Renderer のオプションに、違うグループのみ描画する(Draw Lines Retween>Different Group)
線の探索数を1本にします。(Lines Renderer >Max No. of Vertices Searcを1に)これで一番近い線のみ描画されます。

(19 : 05)距離を充分とって(Lines Renderer >Maximum Distanceを増やし)内側の球体のPrimitives ObjectのSphere Radius を小さくします。

Points Renderer の Point Sizeを上げて、外側の球体のみ点を描画します。(Effect Only Group で外側の Group 2 を選択)

このように Plexus 内でうまくグループ分けすると、特定のグループのみに、任意の描画をすることができます。

(20 : 40)別の描画方法が、Beam レンダラーです。Beamレンダラーはグループを使う時に、より力を発揮します。

Lines Renderer を一度取って、Beams Renderer を追加します。Beams Renderer>Beams Type を、Objectsから、Groupsに変更します。 このスタイルは、グループの中心点を移動(Plexus Primitives Object の Sphere Radiusを下げるなど)しても、点と線の関係は変わりません。Beams Renderer>Start Thickness、End Thickness で太さを調整します。

(22 : 07)更にこのラインは、曲線になります。
Beams Renderer >Lines Type を、Bezier Lines に変更。

Primitives Object >Transform>Center XY を調整。
曲線の方向などは、Beams Renderer >Besier Settings>Start Curve や End Curve で設定します。

このようにグループの定義を覚えると、Beams Renderer は非常に面白い機能です。
複雑な動きをしたい場合は、グループは大変有効です。

事例4:草むら。Plexus 全ての機能を使った事例

(24 : 50)Plexus 全ての機能を使って、草むらを作ってみます。

新規コンポに、カメラ、平面レイヤーを作成、Plexus を適用します。

まず地面を定義します。
Plexus Toolkit>Add Geometry>Primitives>Plexus Primitives Object
Cube>Generate Faces をXZに、
Cube>Y Points を1、草の本数になるCube>X Points とZ Points を20にします。
Plexus >OpenGL Rendering>GPU Accelerated Rendering にチェック。
Cube の HeightとDepth を広げます。
Primitives Object のオブジェクトは別々のグループとして制御するため、この Primitives Object を複製して、2層の平面を作ります。
上に来る層をGroup 2に設定します。

Plexus Toolkit>Add Renderer>Beams>Plexus Beams Renderer を追加します。
Beams Renderer>Line Type を Group に変更します。
Beams Renderer、Start Thickness で最初の太さを太くして、End Thickness 終りの太さを細くします。
三角コーンのようなオブジェクトができました。

(27 : 10)規則正しいので、ノイズを加えて、全体的にばらしてみます。 Plexus Toolkit>Add Effector>Noise>Plexus Noise Effector
まず、地面が平らな状態を保つため、Noise Details>Apply Noise To Axis をXZ Axis に設定します。 Noise Amplitude の値を上げると、オブジェクトがランダムになります。

(28 : 07)草の色をつけます。Primitives Object の上の層の Group 2 を薄い緑に。下の層の Group 1 を暗い緑にします。Opacity も100にします。

(28 : 35)また高さにも違いを出します。もう一つノイズエフェクタを追加します。
今度は、Group 2 のみに適用されるように設定します。
Plexus Noise Effector 2>Effect Only Group >Group 2

Y軸に沿ったノイズです。Noise Details>Apply Noise To Axis をY Axis に設定します。Noise Amplitude の値を上げると、高さが変わります。Noise Details>Scale の値を変化させ、ランダムにします。

(29 : 10)しなり具合は、Beams のベジェを使います。
Beams Renderer >Lines Type を Bezier Lines に変更。
方向など Besier Settings で設定します。
Start Curve、End Curve が0で直線になります。

(29 : 40)草を傾けます。上の層になる Primitives Object 2 の Transform Center XY の X を調整。そして、ベジェのカーブを調整します。Beams Renderer >Bezier Setting、Start Curve をプラス、End Curve をマイナスにすると草が曲がります。更に End Thickness を減らします。これでかなり草っぽくなりました。

(30 : 20)更に風が吹いているように見せます。
もう一つ Group 2 にノイズエフェクト、Noise Effector 3 を追加します。Group 2 のみに適用します。Plexus Noise Effector 3>Effect Only Group >Group 2
風が吹く感じなので、XYZなんとなく作用していいでしょう。
Plexus Noise Effector 3>Noise Details>Apply Noise To Axis をXYZ Axis に設定。
Noise Amplitude の値を上げると、揺れがランダムになります。Noise Details>Noise X Offset をキーフレムしながら、値を変えてみます。これで風が吹いているようなイメージに仕上がります。

(31 : 20)地面を作ります。
Plexus Toolkit>Add Renderer>Facets>Plexus Facets Renderer
Effect Only Group>Group 1(地面)のみ
Maximum Distance の値で充分な距離をとります。
Beams Renderer(草より)の上に置き、先に描画させます。
色を変えるには、Get Opacity Form Vertices のチェックを外し、Facets Opacity を調整に、Get Color Form Vertices のチェックを外し、Facets Color で色を定義します。

このように Group と Beams を使うことで、このような表現も行うことができます。

ビデオ3)Plexus 応用編2:サンプルの解説、Plexus と CINEMA 4D の連携

Plexus 応用編、ビデオ3では、サンプルビデオ「Plexus 2 活用事例」で使用したプロジェクトの作成方法を解説しながら、他のプラグインとの連携や、CINEMA 4Dを使ったワークフローなど、より応用的な使い方を紹介していきます。
この解説で使用した Plexus のサンプルプロジェクトがダウンロードできますので、ビデオと合わせてご利用ください。
今回、サンプルビデオから2つのシーンの作成方法をご紹介します。

事例1:中心点から放射線状に伸びる曲線を引く

サンプルビデオで紹介するカメラワークは、CINEMA 4D で作成したものです。
CINEMA 4D でカメラワークを作成するメリットとして、プレビューが速いことや、カメラの動きを様々な角度から見れることがあげられます。

CINEMA 4D のプロジェクトは、形式を .aec でエクスポートすることで After Effects のコンポジションとして読み込めます。After Effects CC からは CINEMA 4D の.c4dファイルを直で読み込めます。

(06 : 24)CINEWARE>Commands>CINEMA 4D Scene Data>Extract をクリックします。After Effects のコンポジションに、CINEMA 4D で作成されたカメラワークの情報を持った After Effects のカメラが作成されます。

(06 : 55)ある中心点から、Beams Renderer を使った曲線を引くシーンを作成してみます。
まず、ライトを作成、名前はcenter。XYZ座標を全て 0.0に設定します。これに対応するオブジェクトを作成します。
Plexus Toolkit>Add Geometry>Layers>Plexus Layers Object
Plexus >OpenGL Rendering>GPU Accelerated Rendering にチェック。
Plexus Toolkit>Add Geometry>Primitives>Plexus Primitives Object
Transform のCenter XY を0.0に。Primitives Type を Sphereに。半径(Sphere>Sphere Radius)を下げます。点の数(Sphere>Sphere Slices、Stacks)を10に。Group>Group 2に。Opacity を100にします。

(08 : 20)Plexus Toolkit>Add Renderer>Beams>Plexus Beams Renderer
でBeams レンダーを使用、Beams Type を Group に。Beams Renderer>Range Selector>End Thickness を0.1に。
これで花火のような形状が作成できます。

(08 : 40)スケールを変更します。
Plexus Toolkit>Add Effector>Transform>Plexus Transform
Cneter XYを0.0に。Uniform Scale のチェックを外す。Y Scaleを下げて、オブジェクトを潰します。全体的に上に移動します(Y Translate をマイナスに)。Effect Only Group>Group 2に。 かなりそれっぽくなりました。

(09 : 40)Beams Renderer >Lines TypeをBezier Lines に変更。
方向など Besier Settings>Start Curve、End Curve を調整
End Thickness で線の太さを調整します。

(10 :14)この花の点と線が広がるアニメーションを後付けしています。
Plexus Toolkit>Add Geometry>Primitives>Plexus Primitives Object>Sphere>Sphere Radius を調整します。

(10 : 30)始点に光のエフェクトを足してみます。今回、プラグインの Optical Flare を使用しました。Plexus で使用する After Effects のライトを併用して、光を放出する設定にします。
(Optical Flare>Positioning Mode>Source Type>Track Light)
(Scale を20。レイヤーのブレンドモードを加算にする)
同じライトにエフェクトを適用することで、ライトの位置を変更しても光の効果も付随するため調整が判りやすくなります。

ほか、参考として、Plexus で生成した線や面の中をカメラが移動する際は、カメラが線や面にぶつかって画面がチラチラしてしまう傾向にあるので、その際は、線などの数を減らしてください。テクスチャを使うと、GPUが効かない場合もあります。

事例2:CINEMA 4D で物理演算した動きを Plexus で使う

(15 : 35)サンプルビデオから2つ目の紹介シーン。CINEMA 4D の物理演算した動きを Plexus に適用した場合です。
CINEMA 4D の物理演算で動きをつけた落下物の座標を、Plexus にかぶせる方法で動きをつけています。
CINEMA 4D で作成した座標データは、ダウンロードでも配布しています。s03.c4dのファイルをご利用ください。

(17 : 30)CINEMA 4D のボール一つの動きを使用する際にかぎとなるのが、外部コンポジットタグです。この子オブジェクトの項目にチェックを入れると、複製しているボール一つ一つの動きまで出力することができます。
子オブジェクトの属性を生かすため、.c4dファイルでなく、.aecファイルで書き出します。
レンダリング設定>保存>コンポジット用プロジェクトファイル>対象アプリケーション>After Effects>プロジェクトファイルを保存
この.aecファイルを After Effects に読み込むには、MAXON 社にて公開されている読み込みプラグインを使用します。

(18 : 50)After Effects のコンポジション上に、CINEMA 4D で作成したボールの一つ一つが、動きの座標を持った ヌルオブジェクトとして生成されます。
あとは Plexus を適用するだけです。

(21:10)まずは、Layers Object を作成します。
Plexus Toolkit>Add Geometry>Layers>Plexus Layers Object
Object Type を 3D Layer に。これで After Effects のヌルオブジェクトが Plexus の描画に反映されます。
Plexus Toolkit>Add Renderer>Lines>Plexus Lines Renderer
を入れてみます。Maximaum Distance の値を増やします。
線が描画されます。

(21 : 42)床でのバウンドを生かすため、床を作成します。
Plexus Toolkit>Add Geometry>Primitives>Plexus Primitives Object
Group>Group 2にします。Cube、Y Points の数を1。Transform Center XY を0.0に。幅と奥行きは必要に応じて調整します。
着色については、ビデオのパート1、2を参照してみてください。
CINEMA 4D 上でライトの色をつけていくというのもありかもしれません。

(22 : 50)Plexus の線の接続先が変わり画面がチカチカするのを防ぐため、バウンドした際の接点が維持されるようにします。まず、線の数を5本くらいに減らします。(Plexus Lines Renderer>Max No. of Vertices to>5)接続を違うグループ間のみに設定します。(Draw Lines Between>Different Groups)これで床からボールに向かって線が引かれます。
そして、点と線の接続が変化しないように設定します。Calc Lines Distance>Only One Frame にして、Calc Lines Based on this Frame>にチェックを入れます。

(24 : 00)地面だけは別に描画しておきたいので、Lines Renderer をもう一つ追加しています。こちらは、Draw Lines Between>One Group に、First Group>Group 2にします。幅を充分とって(Maximum Distance の値を上げる)、グリッド上にするので Max No. of Vertices to を 5くらいにします。

(24 : 45)このシーンは被写界深度をつけています。Plexus>Depth of Field>Camera Setting にします。After Effects のカメラの被写界深度をオンにすると、被写界深度が適用されます。これはプレビュー時重くなるため、レンダーの時だけつけます。

(25 : 25)また、これを上から見下ろしたカットも作成しています。これは、After Effects のカメラだけ変えたものです。 地面には、波紋が広がるような動きを別につけています。これは、別途動きのあるテクスチャーを作っておいて、Plexus エフェクターの Color Map>Color Map より選択し、Y軸方向に適用することで Plexus にテクスチャーの動きが反映されます。

以上が Ciema4D と Plexus の連携でした。

最近は、動きについては、After Effects 上ではあまりトライ&エラーせず、CINEMA 4D で極力思考回数を増やし、それに対して After Effects で色やタイミングを調整する。といったやり方でワークフローを組むことが増えてきています。

特に Plexus は、3D対応のエフェクトで、後から掛けてみると、予想つかないけれど何か面白い映像が作れるので、そこからアイディアがひらめいたりすることも多くて、非常に楽しいプラグインだと思います。

Plexus 活用例、サンプルプロジェクトも配布しております!

yama_koさんによる Plexus の活用術、いかがでしたでしょうか。
本解説でご紹介したプラグイン Plexus のデモ版や、After Effects のサンプルプロジェクトも配布しておりますので、ぜひダウンロードの上、ご活用ください。
クリエイターズ ビュー、ぜひともみなさまのお仕事のご参考にして頂ければと思います!

解説:yama_ko / 山崎 浩太朗 さんのご紹介
モーショングラフィックデザイナー。音楽と調和した映像表現を得意とし、ミュージックビデオやアーケードゲーム用映像などを制作しています。

Tool: AfterEffects, Flash, Illustrator, Cinema4D etc.
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Twitter:@yama_ko